ADK Go 2.0 のグラフワークフローを読んで SRE Agent への応用を考える
こんにちは。ジェダイパンくず☁️ です。 2026年6月30日に ADK (Agent Development Kit) for Go の 2.0 がリリースされました。目玉は「グラフベースのワークフローエンジン」で、エージェントアプリケーションをノードとエッジのグラフとして記述するという方向に大きく舵を切っています。 自分がこのリリースで一番興味を持ったのは、公式サンプルの examples/workflow/routing/llm/ に書かれていたこのコメントでした。 // This is the canonical "LLM as the brain, engine does the routing" pattern. LLM は「脳」であって「ルータ」ではない、分岐そのものはエンジン(=決定的なコード)が担う、という設計思想です。これは SRE のインシデント対応エージェントを考える上でかなり本質的な話に見えたので、リポジトリを実際に clone して公式サンプルを読み、さらに自分でインシデントトリアージのワークフローを書いてビルド・実行するところまでやってみました。 この記事は以下の三本柱で構成します。 ADK の基本(そもそも ADK でエージェントをどう書くのか) 2.0 の新機能(グラフワークフローエンジンを中心に) SRE Agent における応用(実際に動くコードを書いてみた) なお、記事中のコードはすべて google/adk-go の実際のサンプルか、自分で書いて go vet とビルド・実行を通したものです。 ADK の基本 インストール 2.0 からモジュールパスが google.golang.org/adk/v2 に変わりました。Go 1.25 以上が必要です。 go get google.golang.org/adk/v2 最小のエージェント ADK の世界観は「エージェント = モデル + 指示 + ツール」です。公式の examples/quickstart/main.go がその最小形です。 ...